社内トライリポート
VOL.5 実施場所:本社塗装工場
2023年度
BCREERの様々なイノベーションを別川製作所の社内で活用する取組みを紹介する担当者へのインタビュー、今回は別川製作所の社内ワークショップ「未来塾」から派生した取組です。塗装グループからの「機器異常を知らせる警報への対応をスマート化し、作業効率を高めたい」という提言に対し企画開発室が開発したチャットボットを活かしたQ.WoL・Talkを提案。警報発生時に現場へ行くことなく手元の端末からトラブル内容が見られ、LINE WORKSにより担当者間の連携も行えるシステムを作成しました。開発に携わった塗装グループの栁瀨亮介と企画開発室の中富ゆう子へのインタビューを掲載します。
担当者: 栁瀨亮介(塗装グループ)・中富ゆう子(企画開発室)
株式会社別川製作所 企画開発室
https://creer.betsukawa.co.jp/
「Q.WoL」体験サイト
https://creer.betsukawa.co.jp/experience/
INTERVIEW
栁瀨 | 塗装工場の設備メンテナンスから無理・無駄・難しいの3つのムをなくす「3ム改革」というものです。これまでは機器に異常が起こり制御盤から警報が鳴ると、異常の内容がわからないまま保守保全を担当する3名全員が確認に行く必要がありました。それぞれの持場もあり、日によっては5回以上も警報が鳴るので無駄な時間が多かったんです。逆に休憩中など現場にいない時は警報に気づくことができない点も不便でした。 |
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栁瀨 | 塗装を乾燥させる乾燥炉内の扉がうまく開閉しないときや、製品を吊って移動させるキャリアの番号の読み取りエラーなどで停止してしまうことなどが多いですね。 |
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中富 | 私が手がけているQ.WoL・Talkを活用しチャットボットを通して警報を通知すれば、担当者間のコミュニケーションも図れるのではと考えました。まずはどこにいても警報を察知し警報の内容がわかることと、警報に対し誰が対応できるかをクリアすることで問題の大筋は解決できるのではと思いました。 |
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中富 | まずは警報盤に発生したデータを当社端末のBS-GWが収集し、さらにIoTデータを管理するBCREERのプラットフォームに集約します。そこから警報内容をQ.WoL・TalkのチャットボットがLINE WORKSのトークルームに警報の発生と内容を通知します。スマホやタブレット端末などLINE WORKSのアプリが見られれば、どこにいても警報内容を知ることができます。また、トークルームから警報状態の確認ができるダッシュボード画面も作成し、警報状況や対応状況のリアルタイムでの見える化も実現しています。 |
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中富 | 警報データを見える化し、チャットボットのシナリオや警報内容を見るダッシュボードを作るのに2カ月程かかりました。2023年12月頃から仮運用を開始し、3週間ほど使ってフィードバックしてもらい、1月半ばに実装しました。最初はすでに導入していた端末のiPod touchを使いましたが、画面が小さく通信速度も遅いのでi-Phoneに切り替え2月1日以降は現在の状態です。 |
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中富 | 塗装グループからヒアリングした内容を基に画面を作る際、データの作り方や見せ方は課題解決につながることを意識して何度もやり直しました。 |
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栁瀨 | 保守保全の担当者は私を含め3名いますが誰も工場にいられないときもあり、どこにいても警報が把握できることで移動中などのストレスがなくなりました。またこれまでは最初に制御盤の警報表示器を見に行き警報内容を見てトラブルの発生場所へ行きましたが、スマホから内容がわかるようになり直接トラブルの発生場所に行けます。対応に当たる人も最低人数で済みますから作業中断も減り仕事に集中でき、作業時間のムダが大幅に解消されました。 |
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中富 | 警報内容を知りたいという要望から一歩踏み出し、誰が対応するかもチャットボットで決められる機能をつけました。さらに現場を見て一人だけでは対応できないときは応援者を要請できるヘルプ機能もあります。また、対応が完了した後の状況がわかる仕組みも作りました。これらは塗装グループとのコミュニケーションによる成果だと思います。 |
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栁瀨 | ヘルプボタンは新人や経験の浅い社員には心強く「ムリ・難しい」の軽減にもつながっています。ミーティングでは無理な注文も聞いてくださった中富さんに感謝しています |
中富 | いまはどの警報がいつ何回発生したか、誰が対応したかまでグラフで見られます。解決にかかった時間や対応内容も画像を交えて残せれば、警報発生時の解決策としてマニュアル化できると思います。 |
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